なじみのある店名が、「買収」という言葉と共に目に飛び込んできました。
ええ!?あの、とんかつのまい泉が、サントリーに買収されちゃう!?
うーん。ネットのニュースを巡ってみると、サントリー側の力業での買収ではなく、中食(なかしょく)に新規参入したいサントリーと、後継者不在で今後の成長に不安を抱え、家業を事業へと成長させていくのに企業の力が必要だったまい泉との利害が一致したから……らしい。(←と、私は解釈したけれど、あってますか?)
有名なのに、なんとなーく古めかしい、というかあか抜けないあの店の雰囲気が変わっちゃうのかな~? 「渡る世間」の泉ピン子かい?ってくらい懐かしい三角巾をかぶった店員さんの出で立ちが好きなのに、妙に洒落た制服になんかなったらせつないなぁ~。お水を頼むとグラスではなく、「ガラスのコップ」で出てくるところも好きなのに~。
母体は変わっても、味と値段と地味だけどちゃんとしたサービスはどうか変わらないでね、の願いを込めて、1カ月ぶりにとんかつを食べに行ってきました。
『IZO』ソワレに間に合うように、ちょっと早めの夕食です。といっても、まい泉ではまだランチメニューが頼める時間でした。
タイミングが悪いと売り切れてしまっていることの多いかつ重と久々のご対面♪
赤い塗りの器のふたをあけると、ふんわりと甘い香り。カツの隙間から見えるたまねぎがしっとりとダシを吸っておいしそう! かつはもちろん、まい泉のキャッチコピー通り、「はしで切れ」てしまいます。やや甘さ強めの味付けが、なんとなく懐かしい。ばーちゃんが作ってくれたカツ丼を思い出すような、そんな素朴な味にやわらかとんかつ。いいですねぇ。ご飯はかなりの盛りですけど、この味だとサラサラっと最後まで食べ切れちゃいます。
こちらは、かつカレー。ひとくち味見をさせてもらったところ、辛さのないマイルドなカレーでした。あくまでもかつが主役ってことなのかな、カレーの具は全てピューレー状になってました。これがまた食べやすくなっていてイイ! ピューレー状のカレーってざらつきが気になったりすることもありますが、これは丁寧に仕込まれているのが分かる、とってもなめらかなものでした。かつは当然サックサク。スプーンでも軽く切れてましたよ。
こちらは、かつ定食。
前回このかつ定食を食べたので、今回はかつ重にしたのですが、やっぱり王道は魅力的。ソースがどろりとかかったかつに、かなーり刺激されちゃいました。ああ、またこれ食べに行かなくちゃ。
ごちそうさま~♪で、お腹がまるくなったところで、10分ほど歩いて青山劇場へ。『IZO』4回目の観劇です。
でも、今回はものすごく残念なことに物語に入り込めず、1滴の涙も出ないどころか途中で「観劇」を放棄し、「観森田剛」に切り替えざるを得ない事態になってしまい……。
もーーーーー!
グチ並べていいですかっ!
舞台、コンサートなど生の瞬間を楽しむためには、その場にいる誰もが「時間と場を共有している」という意識が必要だと思っています。それが、いわゆる「マナー」というものに繋がるんじゃないでしょうか。
なのに、私の右隣に座った人は最低でした。
笑い声が、キュキュキュキュキュ~っていう不気味な音を伴うんです。まぁ笑い方なんて人それぞれだから、初めこそ「へ?」って思いましたが、たいして気になることもありませんでした。しかーし!!!
その後、数少ない笑いの場面になる度に、「もう何度も観劇しているから、ストーリーは知ってましてよ」的にフライングで笑い出すんですっ!! 不愉快!超不愉快! 私だって笑いの場面での展開はもう知っているけれど、生の舞台だから「その日だけ」の動きがあったりすることもあるじゃないですか。そういうものを含めて見逃したくないって思っているのに、そのフライングで気が散っちゃう。「あああ~」ってガックリ来ている間にも舞台は進み、場面は転換していきます。集中力を取り戻して、やっと物語に入り込めたかな…と思うと、今度は足下に置いたバッグを前のめりになってガサガサガサ。ペットボトルを取り出したかと思うと、ぐびぐび、はーっ!
舞台の最中に茶会かいっ!!
几帳面な性格なのか、出したペットボトルをまたも前のめりになってバッグにしまい、フライングでキュキュキュキュ~! 数分後には再び前のめりになってバッグをガサガサ、再びなにやら取り出し、そしてしまう。しばらくすると、またペットボトルを取り出し……(エンドレス)
私は上手一番端席に座っていたため、そやつが前のめりになるたびに視野に入り込み、集中力を途切れさせられてしまいます。もう、ガマンできない!!1幕が終わったら、絶対にひとこと言わないと!!
と決心を固めたその時、 舞台上は1幕のクライマックス石部宿の暗殺現場。長丁場の激しい殺陣が繰り広げられ、舞台上では血が噴き出しまくっているその最中。そやつは、なんと、上着を着始め、バッグをたすき掛けにして、「休憩になったらすぐにトイレ行きます♪」って感じで準備を始めたではありませんかっっっっっ!!!きーっ!!!頭来た!!!
ちょっと静かにしてください!
思わず注意してしまいましたよ。舞台上は見せ場が続いているというのに…。
「すみません」のひとこともなくだんまりを決め込まれ、私を振り返ることもなく休憩開始と同時にダッシュで飛び出して行きました。席を立つ気力もなくなり、どっかり席に座っることしかできませんでしたよ、私は。
あまりに悲しくて、今日は観劇していない友人にグチメールを送り、ちょっと気持ちを落ち着けたところで、そやつにどのように苦情を申し立てようか思案し、言葉を選んでシュミレーションして、いざっ!
休憩終了間際に戻ってきたそやつに、「ちょっといいですか?」と声をかけ、あなたのあれやこれやの行動は、こうこうこうでこのように私にとって迷惑です!ついては謹んでもらいたい!と、筋立てて話しました。話したつもりでした。
が、話は通じていなかったようです(泣)
2幕は笑いの場面がほとんどないため、フライング笑いは気になりませんでしたが、相変わらずモゾモゾモゾ。1幕で完璧に集中力を奪われてしまったせいか、ちょっとの動きも気になってしまって仕方ない。
もうダメだ。今日は諦めよう。同じ料金を払っているのに理不尽だ!とは思いましたが、言葉で言い含めるには相手があまりに自己チューで非常識すぎた。これはもう、運が悪かったと諦めるしかない…。
そやつを視界に入れないためには、ひたすら双眼鏡(オペラグラスにあらず)で以蔵さんを追うしかない!
というわけで、物語を放棄し、観森田剛となってしまった次第です。
1回1回に全力を注いでいる出演者のみなさん、すみません。
スタッフのみなさん、すみません。
私に貴重なチケットを譲ってくれた方、すみません。
そやつの双眼鏡の使い方からして、剛くんファンであることは間違いないのですが、そんなやつが森田剛のファンであることが、悲しい。
剛くん、ごめん。
そんなファンがいて、ごめん。
そんなやつをきちんと言い含められなくて、ごめん。
昨夜は『IZO』をきちんと観られなかったことが悲しくて仕方なかったのですが、時間が経つほどに怒りが湧いてきた! ぎぎぎぎぎーっ!!
1月19日夜、1階O列4×番に座っていた、オンナ
天誅っ!!!!あまりのショックに、この夜、
例の『SP』がオンエアだったことをすっかり忘れてました…。
もしまたこんな人が隣に来たら…と思うと、ちょっと怖くなってきます。