仕事をさぼってあんみつを食べに行ったり、仕事の後に飲みに行ったり(当時は少し飲めたのよ~)、私にとっては結構身近だった神楽坂。最近は、ドラマのロケ地になった影響もあって地方からも訪れる人急増中の注目の街になったのだとか。へぇぇぇl。「粋」な部分が多々残っていて趣のある街ではありましたが、以前はわざわざ来るなんてひとはほとんどいないところだったのに…。ずいぶんと印象が変わったものですなぁ。
そんなガイドブック片手のグループが何組も行き交う神楽坂で、香港時代の友人とも再会を果たしました。私より一足早く、今年の3月に香港を去ることになり、
アニエスベーのフレンチレストランで送別会をした友です。
銅鑼湾(コーズウェイベイ)で「またね!」と言った、その「また」が神楽坂で実現しようとは、なんとも人の縁というのは不思議なもので。
再会のランチをした場所は、「神楽坂 茶房」。
ニューヨークにお住まいのニャーママさんが、日本への一時帰国時に訪れたとブログで紹介なさっていたお店です。「ご飯のおかわり可」のお言葉に、「こりゃたまらん!」と訪問リストに即加えたお店なのでした。
待ち合わせは開店時間に合わせて午前11時半。既にお店の前には開店待ちの列ができていました。平日のみランチセットが供されるそうで、みなさんそのランチを目当てに並んでいらっしゃるようですね。このランチ、開店から5:00pmまでと、平均的なランチタイムよりかなり長い時間を取ってくれているのがうれしいです!

木造家屋を民家を改装した、趣ある店構え。店内はあえて残した柱がアクセントになった、こざっぱりとした空間です。
お粥やうどんのセットもある中、やっぱり目を引くのが「おばんざいセット」。7種のおばんざい小鉢と1種のその日の焼き魚の中から2~3種を選んでセットにしてもらうものです。
私たちが選んだのは、2種のおばんざいのセット。すごく悩んだ末、私が選んだ2種は「さといもとオクラの煮物」と「焼きなすのアンチョビ和え」です。

玄米入りのごはん、とろろいも、おつけ物、おみそ汁がセットになって登場しました。ひとつひとつ違う器も塗りのトレイの上で品よくまとまって、お料理を引き立てています!

こちらが「さといもとオクラの煮物」です。薄味のやさしい味に煮上がったホッコリさといもは、とっても口当たりがなめらか。オクラのサクッとした食感がいいアクセントになっています。

こちらは「焼きなすのアンチョビ和え」。もっとアンチョビの塩気を感じるかなーと思っていましたが、そんなこともなく、焼きなすのジューシーさを引き立てるいいお味でした。こんな繊細なお料理を作ってくれるお婿さん、欲しス…。(←自分で作れや!)
ぷちぷちとした歯触りが楽しい玄米いりご飯にとろろをかけて、サラサラ~と。普通のご飯茶碗の1.5倍はありそうな大きめ茶碗に一杯のごはんを、ていねいな作りのおばんざいととろろとで、しっかり完全食です。おいしかった~♪
で、ここまで来てこれで終わらせてはならぬ。この茶寮は、スイーツ部門だけが独立してプランタン銀座に店をだしているほど、創作スイーツが有名なのだとか。一粒残さずたべたごはんのおかげでかなりお腹も張っていますが、ショーケースに並んだケーキたちを見たとたん、別腹が稼働し始めましたよ~!
私は、ほうじ茶とバナナのタルトを。ランチセットには食後のコーヒーもついているので、有機コーヒのカフェオレと供にいただきました。香ばしいほうじ茶の香りがするフィリングがとってもさっぱりしていて「食後にタルトはヘビーかなぁ?」なんて思いはどこへやら。わずかな苦みが、バナナの甘みによくあって、全く飽きることなく食べ切れてしまいました。
友人は木苺のシフォンケーキを。ちゃんと生地に木苺がミックスされていて、ほんのりピンクの生地がとってもおいしそう♪ 一口いただきましたが、ふんわりしっとりとした生地にかすかな酸味。大きくカットされていてもこれまた無問題そう…なんて思ったら、目の前で友人もきれいさっぱり食べきっておりました!
日本に帰ってきてからのそれぞれの奮闘と、これからの夢を語り合って、香港はなつかしいけれど現実受け入れていかないとねー!なんてお互いにちょっと前向きぶったりして。香港で暮らしていたときの私をあれこれ説明しなくても、「あー、はいはい」とわかってくれる人が身近にいてくれることにホッとした気持ちにもなって。落ち着けるお店で、ごはんもおいしくて。
神楽坂の片隅の和カフェで和んだ午後でした。
おばんざい2種セット 1000円 + デザート(タルト 520円)
神楽坂 茶房・本店 新宿区神楽坂5-9 ℡03-3266-0880
平日 11:30am~11:00pm/土日祝 11:30am~10:00pm
この後、「日本でここだけ!」の店にも立ち寄りまして。それはまた後日書きたいなと。