【香港女子的裏グルメ 104-105ページ掲載】
今や幻のお菓子状態になってしまった德成號の蛋巻(エッグロール)。女子的にご紹介したときでも予約購入が2週間~1ヶ月待ちでしたが、時が流れ、予約もできない、店頭販売もなくなった、曜日限定で店頭販売がはじまった、転売する店が現れた---などなど、いろいろな情報が錯綜しました。


現在も入手困難な品であることは間違いないのですが、この11月、朝9時少し前に朝飲茶のために北角へ出向いたところ、店の前に開店待ちの行列ができているではありませんか。
ふと見ると、店のシャッターには「金曜、土曜は販売する」といった文言が書かれた貼り紙があります。その日は金曜日。買えるか買えないかわからないけれど、並んでみる?
そんな気安い気持ちからはじまった楽しみのための朝の苦行。当日、ツイートでちょこっと実況などもしましたが、並んでみてわかったことをまとめたいと思います。

先に記したとおり、貼り紙によると、2017年11月現在、店頭販売は金曜、土曜の二日のみ。月~木曜はお店は開いていますが、店頭販売はありません。日曜は定休日です。

並んだその朝、行列は軽く見積もっても200メートル超。500人くらいが列をなしているように思います(途中、建物側にずれて座り込んでるひともいるので、正確なところはなんとも言えず…)。列の最後尾についたのは午前9時ちょうどでした。
開店は午前9時30分。その15分くらい前、9時15分ごろにお店の方がやってきて、立て札を掲げました。
額滿 定員いっぱいですよー、の意味のこの札の前に並んでいれば、購入はできるそうです。ただし、3種ある味が全部残っているとは限らないと。
やった、やった!
自力購入は何年ぶりでしょう。
(記録を遡ってみたら、2010年以来でした。ありがたいことに友人が入手してくれたりして食べてはいたので、そんなにも時間が経っていたことにびっくり!)
しかし、買えるとわかってからが長かった。並ばれているのが高齢の方が多いからか、遅々として進まず、待つ待つ待つ、ひたすら待つ。

途中、施設工事のおっちゃんたちが新人くんをあたたかく指導する様を眺めたりしつつの、ここまで待つこと90分!!!
やっと順番が回ってきて店内に入ることができました。

ひとりで購入できるのは【大缶 2つ】もしくは【小缶4つ】まで。「子供は頭数に入れることはできないよ」と但し書きがついています。
家郷雞蛋巻 オリジナル
鮮牛油蛋巻 バター
鮮椰汁蛋巻 ココナッツ
それぞれの価格はお手数ですが写真をご覧ください。
まず、お会計処にて購入注文。欲しい味と個数を告げます。
ココナッツを1つと…… ココナッツ売り切れ! バターかオリジナルだけ。
じゃあ、バターを1つと…… あ! 今バターも売り切れた。オリジナルだけ。
うう、ではオリジナルの小缶を4つで…… あいよ!344ドル!
良い席を押さえようとしているうちにドンドン埋まっていってしまうチケット争いを思い浮かべてしまうような駆け引きでした。いえ、いいんです。買えるだけでシアワセです。

レシートを受け取って、次は店の中央の列に並び品物を受け取ります。レシートに引き渡し済みのスタンプを押され、ホイホイとオリジナルの赤缶が4つ袋に詰められました。
ちなみに、袋は有料で1枚1ドルです。
買えた買えたよ~~。すべてを終えて、やれやれと時計を見たら10時40分。トータル100分ほどの時間をかけての購入でした。
朝飲茶に来たはずなのに、急な方向転換で行列してしまったのでお腹ペコペコ。そのあと、隣の店になだれ込んで、蒸籠を並べてがっついた話はまた改めてするとして。

壁際にならんでいる缶たちは、すべてお嫁入りが決まっている予約品です。
この日販売されたうちのどれくらいが転売されてしまうかわかりませんが、お店にも「支店や代理店などはない」と書かれていました。「転売」という言葉を「お取り次ぎ」やらなんやらうまいことオブラートにくるんで販売するところもありますが、ここで直接買う以外のものは転売品です。賞味期限の改ざんなどの可能性もありますから、どうぞお気をつけくださいませ。
現在、金曜、土曜に店頭販売していますが、クリスマス、旧正月などギフトシーズンはこの限りではなく、店頭販売が一切なくなることがあります。これはどこかで予告されることもなく、お店の裁量ひとつのため、行ってみての確認、もしくはホテルコンシェルジュに頼んで電話確認していただくしかありません。
古い商店ですから、そこは消費者側が受け入れるしかないのです…。冬場に香港へ行かれる方は、それらのイベントも多いですから、ご了承とご注意のほどお願いいたします。


販売日、値段などは2017年11月に購入した際の情報です。
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