リバプールといえばビートルズなのに、完全スルーとはこれいかに……
高校生のころ英語の授業で歌ったし、CDを数枚持っていたりもする程度に興味はあるはずなのですが、まぁその、ぶっちゃければ……それどころじゃなかったということで。
青空が朱く染まるか染まらないか…そんな微妙な空の下、本日2度目のアンフィールドに到着しました。両チーム名の入った記念のタオルマフラーを購入しスタジアムイン。
スタンドの側面はチャンピオンズリーグ大会エンブレムのスターボールのデザイン幕で覆われ、ピッチの中央にもスターボールのセンターサークルシートが。回りに散るボールももちろんスターボールだし、初めて見るチャンピオンズリーグ仕様のスタジアムに興奮しまくりです。
試合前の練習が始まりました。やっぱり目がいってしまうのはサウサンプトンから移籍した選手たち。ランバート、ララーナ、ロブレン。
ランバートさんはリバプールのアカデミー出身ですもんね。工場で働きながらサウサンプトンを3部からプレミアリーグに引き上げて、イングランド代表になって、リバプールに戻って来て――ってなんというサクセスストーリー。
ララーナとロブレンは……ま、いっか(笑)
それから、やっぱりリバプールの主将、スティーブン・ジェラードですな。バロテッリは、遠目に見ても迫力満点でした。キャプテンになにやら指示?注意?を受けていたようですが、なんだったんでしょ。
水のボトルもCL仕様なんですね。チームロゴ入りと徹底しています。やっぱりすごい大会なんだなぁ。
相手チームのPFCルドゴレツ・ラズグラドですが、恥ずかしながら全く存じませんでした。ブルガリアのチームといえば、松井大輔選手がいたスラビア・ソフィアという名前をぼんやり知るくらい。チームも知らなきゃ選手も知らない。はるばるやってきたサポーターの熱い声援がすごいなぁ~くらいの印象しかない。ナメていた、というわけではありませんが、あまり注目もしていなかったので写真すら撮っていないという…。
ところが、試合が始まってみれば、これがもう、息をもつかせないような競り合いが続き、激しく攻守が入れ替わり、あーっ!うぉー!のため息や絶叫が何度スタンドから涌き起こったことか。
リバプールは若干 力を抜いていたのかもしれない、対してルドゴレツは全力で戦ったのかもしれない、でもその結果のせめぎ合い、ボールの奪い合いは見ていて本当におもしろかった! やっぱりCLともなると、グループリーグでも違うんだ!
2014年9月16日 19:00 Kick off
Liverpool FC vs PFC Ludogorets Razgrad
Anfield, Liverpool
観客数 43307
後半にバロテッリが得点するも、ロスタイムにルドゴレツのダニ・アバロのゴールで同点に。その直後、リバプールがPKを得て、ジェラードが決め2-1でリバプールの勝利。
リバプールが勝ちましたが、CL初出場で初試合のルドゴレツの奮闘ぶりは気持ちがよかったです。おもしろい試合、良い試合とはこういうものなんだな、と実感した試合でした。
あのとき、チケットをあきらめないでよかった、本当に。
そんな興奮も冷めぬまま、心躍らせたままマンチェスターに戻り……と言いたいところだけれど、試合終了と共に直面したのは、
スタジアムから駅までの帰りの足がないという現実。来たときと同じようにバスに乗って……と思っていたのですが、なんと試合後のスタジアム前の道は、全面通行止めの歩行者天国。道を歩く観客がある程度引かない限り、バスどころか自転車すら入って来られません。
どーーーするーーー!
交通規制が解除されるのを待つか、駅からバスでも30分はかかった道のりを歩くか。バスの運行再開を待つと、マンチェスター行きの最終電車に間に合わない可能性も………。
結論、
歩く。
以下、暗闇を黙々と歩いていたので写真はありません。適当に流してお読みください。
5年ぶりに出場したCLの初戦勝利に、低い声で叫びながら盛り上がるリバプールサポの人混みをくぐり抜け、なんとか車が通る道まで来たものの、そこは交通規制とスタジアムから帰る人の車で超超超ちょーーー大渋滞。「とりあえず大通りまで歩いて、タクシーが捕まったら乗ろう」なんて話が絵空事でしかなかったことが判明しました。ピタリと止まって動かない車たちが連なっているのですから、流しのタクシーがやって来られるわけがありません。これは、これは……本当に駅まで歩くパターンかも。
バスから見た景色の記憶をたよりに、街灯も少ない暗い夜道を歩く歩く。海外旅行安全の鉄則【暗い夜道を歩き回ってはいけません!】を全力で破り、思い切り歩いてしまいました。歩道は暗いとはいえ、すぐ脇の車道は大渋滞しているので、ちょっと状況は特殊ですが。
30分くらい歩いたでしょうか、駅の近くにあるラジオ・シティ・タワーが遠目に見えてきたころ、ようやく渋滞も緩和され、前方の四つ辻から空車ランプを点けたタクシーがこちらへ向かってくるのが見えました。
全力で手を振ります。が、みとごスルー。ああ……orz
しかし、続いて走っていた2台目が……私たちに気付いて止まってくれました! 駅まで歩かずに済みました! 電車の時間にも間に合いますーーー!(号泣)
ここはロンドンではないですが、車内の広いロンドンタクシーです。この旅の初タクシー、こんな状況で乗ることになろうとは。しかし、疲れもあってタクシーに対しての好奇心があまり涌いてこないまま、10分ほどで無事にリバプール・ライム駅にタクシーは到着しました(もっと、よく車内を見ておくべきだったと、今になって後悔しきり)。
変な位置で手を挙げたにも関わらず、止まってくれたおじいちゃんドライバーへのお礼をチップに込めて渡し、駅へとダッシュ! おかげで最終列車のひとつ前に乗ることができました。
早朝から始まったリバプール日帰り旅。長く、濃い一日はこうして終わりを告げたのでした。
《つづく》
次はいよいよ最終地点、ロンドンです。
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往復+往、3回通ったことで景色を覚えてました。よかったー