紅果樹の前で友人と別れ、満腹のおなかを抱えて徒歩3分。ホテルに戻り預けてあったスーツケースを受け取ると天后にばいばい。香港駅でインタウンチェックインしたあとは深夜の出発まで、周辺をもうひとめぐりして友人と夕飯を楽しむ予定。
今まで日中の便しか使ったことがないので必要を感じたこともなかったためリサーチ不足でしたが、機内持ち込みしたいけど香港に居る間は必要ないものを預けておける荷物一時預かりサービスが香港駅にもあるそうで。ちゃんと調べておけばよかったな~と、大きくはないが重たい荷物を抱えて町を歩くことになったゆえの後悔。
とことこ歩いていたら、いつのまにか上環ウエスタンマーケットまで到達してしまいました。ちょうど結婚写真の撮影中で、入り口脇にあるレトロ調な電話ボックスに新郎新婦ふたりがに入りギューギューな状態で満面の笑みをカメラマンに向けていました。んー。なんでそんな狭いところに入る? ウエディングドレス姿で公衆電話から電話する?? 撮影のコンセプトがちーっともわからんでした。
時間となり、わざわざ日曜日に離島から出て来てくれた友人と合流したのち目指すは西環の坤記煲仔小菜!
このお店、お邪魔させていただいた
取材チームの方が「煲仔飯のご飯がきらきらしているの!」と絶賛されていたんです。口調までもきらきらしているその様子に、一気に食べてみたいリスト1位に踊り出て予定の店をキャンセルして行くことにしたのであります。
「友達に場所聞いておいたから任せて!」と友人が頼もしい言葉をかけてくれたので従っていましたが…。この友人、生粋の香港人なのに道に迷う迷う~(笑)。
まずミニバスに乗り間違え、降りたところから案内に従い歩き始めるも逆方向。それに気付いて戻ってみても目的の場所は見つからず…。1時間くらいさ迷い歩いた末、タクシーにヘルプを求めたと…。(最初から乗ればよかったよぅっ!)
「香港育ちでも道に迷うんだねぇ~」と言ったら「そうだよ!」と当り前ぢゃん!的に返答されてしまいましたー。ご飯をおいしく食べるための運動させてもらったんだから、ま、いいか。
ようやくたどりついた店の前は順番待ちで列が出来てましたー。受付をしたところ待ち時間は1時間くらいかなーとのこと。
ひたすらおしゃべりしてを待ち、ようやく席について目的の煲仔飯を注文すると、「混む合っているから炊き上がりまで1時間かかるよー」と。人気の煲仔飯を食すためには店に到着してから2時間待たねばならぬ。美味しいものを食べるための道のりは果てしなく遠い~。
待っている間にいただきました。青菜の炒め物、酢豚。
かなりボリュームもあり、ずっとこのふたつを食べていたら飽きちゃうかな~?でもふたりだからこれ以上品数増やせないし~、なんて思っていたけれど、酢豚の酢がいい具合に利いていて、酸味に後押しされてぐいぐい食べられちゃう。肉がとってもやわらかくて野菜のしゃきしゃき感とベストマッチでした。
とにかくずーっと満席状態の店内。わさわさと常にせわしないけれど、それはそれでなんか居心地がいい。食べるほうの口、しゃべるほうの口、両方をうまいこと使い分けながら待ちに待ったり1時間。ようやく煲仔飯の登場です!わー!!(拍手)

確かに!!お米の粒がぴんと立ち上がっていますー!
炊きたてです、という甘さを含んだご飯の香りと臘味と鶏肉の脂の香りがあわさって立ち上ってきて、テンションも上がりまくり。
タレを回しかけて、底のほうからぐぐぐっとご飯を持ち上げたら器によそっていただきます!
ごはんおいしー!!ちょこちょこと煲仔飯は食べていましたが、やっぱり名店といわれる店は本気でおいしい。ここのご飯が美味しい明確な理由があるのですが、現在ではおおっぴらには言えないそうなのです。日本なら大いにウリになるポイントなのに、香港では、ふーん、そうなんだー。でも、店頭に貼られている昔の雑誌記事などを見ればその理由がしっかり記されているので、もし行かれたらチェックしてみてください~。
使い込まれてなじんだ砂鍋なので、そこのご飯もきれいにはがれるのが嬉しい。タレがかかってちょっとこげたところをパリパリと食べるってシアワセなひとときよね~。最後の一粒まできれいにおなかに納めたら外で待ちつづけている人のために席を空けなくては。立ち上がりお会計をしてみて、もうひとつのこの店の人気の秘密がわかりました。3品食べて約90ドル。このクオリティーで!!
いやー。ありがたやありがたや。大変コストパフォーマンスの高いお店でした。実力で有名になった店にはそれなりのわけがあるってことを再確認。
こんどは素直にタクシーを利用して香港駅にもどり(笑)、IFC内の満記にて甜品を。
ここに甜品店があると、エアポートエクスプレスに乗る前にちょいと一杯ってできて便利ね。私は食しただけでなく、マンゴーパンケーキを持ち帰るべく購入もしちゃいました(内緒ね)。
最後の最後まで食べてしゃべって、夜遅くまでつき合ってくれた友にばいばいしたら急に淋しくなっちゃった。今回は3人もの友人が要所要所でつき合ってくれたので、思ったことをすぐに口に出せたからそれができなくなるったとたんに…ね。くすん。
でもそんな淋しさも眠気には勝てず。滑走路までの移動の間に寝てしまい、食事を配る気配で目が覚めたのは日本時間午前4時。
早朝というにもいささか早すぎる時間に、まさか「小エビのカレーでございます!」とスパイシーな香り漂う機内食を突き出されるとは思いもせず…。
ANA、やっぱりなんかズレてるよ。早朝からカレーって…。
うっかり受け取っちゃったけど、香港最後の口内記憶はおいしいままにしておきたかったわ~。(苦笑)

最後は駆け足になっちゃいましたが、私の3月香港旅の記録は以上です~。
長らくのおつきあいありがとうございました♪
今夜から3連ちゃんで代々木体育館に通い、その後5月1日からまた香港へ旅立ちます。なんとせわしない!(笑)
ANAにスーツケース壊されちゃったから、次から新しい相棒との旅が始まるぜよ。