春節初七。旧正月の元日(という言い方はしないんだけど)から数えて7日目だった日曜日、横浜中華街にて農暦新年会が開かれました~。わーい!わーい!
クラルスさんが呼びかけてくださった今回の会は、香港の家庭料理を日本風にアレンジすることなくそのままのスタイルで提供してくれるお店『大珍樓』にて、「香港の冬の風物詩・保仔飯を食べよー!!」というのが主目的です。
大珍樓さんは以前、クラルスさんと私で香港ナビの取材をさせていただいたお店(その記事は
こちら)。その時に試食させていただいた保仔飯と例湯(日替わりスープ)のおいしさに、「ココで集まろうねっ!」と、速攻で話がまとまったのでした。
集いしは10名。そういえば「恭喜發財!」のご挨拶もなしで、いきなり「いっただきまーす!」だった食欲旺盛な10名。いやぁ。そういうノリ大好きです♪
點心からスタートして、香港家庭菜へ突き進みます。
えびと貝柱の餃子と咸水角。點心の中で一番に咸水角が好きなアタクシ。こちらのものは大ぶりで周囲の餅ぶぶんがもっちもち(ダジャレじゃないから!)で、具の甘辛さもいい感じ。冷めてもべたついていなかったのはさすがです!
そして、右の写真は大珍樓名物のアヒルの舌の唐揚げです。ツノのように飛び出した骨を両手で掴んで舌の部分に歯をあてがい、こそぎ落とすように食すという、非常に女性向きのエレガントな食べものです。(←おーい!) スパイシーチキンのような強めの香辛料で味付けされているので、匂いなども全く気にならず砂肝に似たコリコリとした食感がたのしめちゃいます。おいしいです。お酒が飲める人なら間違いなく「ビールください!」と声を発してしまうだろうなぁ。下戸だからそのへんよくわかんないけど~。
豚のモツのネギしょうが和えとレタスの腐乳炒め、豚肉の糯米巻き。

こちらが例湯です。
店員さんにうかがうと、この日のスープは、「ハラピーと干しタコのスープ」だそうで、効能は「
頭に良い」と!!
なぬっ!? そうとあっちゃぁ、がぶがぶ飲まなくちゃ!あっちこっち緩んだ頭が多少でも改善されるなら、砂鍋ごとグイグイ飲みたい!
スープの中には大きなレンコン、豚肉、それからひよこ豆のような豆が入っていました。かなり長時間煮込んでいるスープなのですが、煮くずれることなく形をとどめたままの不思議な豆がきっと「ハラピー」だと思われます。参加者全員「ハラピー」なる食材を知らなかったため、カタカナで記しましたが、実は漢字で書く食べ物なのかも知れません。そして、「“ピー”はピーナッツのピーだから、ハラピーは豆」と、勝手に決めつけております。違ったらごめん。(なんていい加減なっ!)
色は美しくはありませんが、干しタコのいい香りが立ち上ってくるおいしいスープでした。どこも尖ったところのないまあるい滋味なるお味。3杯もおかわりしてしまったけれど、少しは頭に効いたかなぁ。
さぁ、こちらがメインの保仔飯です!香港版かま飯です!
具は右からそれぞれ、えーっと…。

あああ。店員さんがすぐに取り分けられるようにと気を利かせて、部屋の外で具合良くかき混ぜて来てくれちゃいました。タレと共に具はご飯と合体。3種それぞれ違う具がトッピングされていたはずなのに、ぱっと見ではどれがどの具だか全然わからなくなってしまいましたぁ~。あーん。
挽き肉+玉子、咸魚+鶏肉、中華ソーセージと…あ、組み合わせわすれちゃったっ(汗)。とにかく3種あったんです~。そして具材と炊きあがりにかける甘しょっぱいタレが組み合わさって、それぞれがまたちがう味を生み出しているんです。タレだけのあっさり味だったり、中華ソーセージの甘みがやや強めにでていたり。この食事会の締めに登場した主人公、3つもあれば充分かと思いましたが、みなさん結構な勢いで召し上がってましたねぇ。いいですねぇ。ガッツリ食べあえる仲間がいるって幸せですねぇ。
デザートはお饅頭と胡麻だんご。カスタードまんと桃まん(ハスの実あん入り)と胡麻だんご。私は、桃まんをいただきました。正面から見るとウサギのようで可愛らしい。餡が甘さ控えめで、ちょっと強めの皮とよく合っておいしかったです。桃まん久しぶりに食べました♪
香港の話と横浜開港150周年の話、オンナが美しくあるためになんて話まで繰り広げつつ、全てのお料理を平らげて、さぁ、埋単。(埋単=マイタンとは、広東語で「お会計」のことです)
そして、あまりの良心価格に一同びっくり。いくら人数が揃っていたとはいえ、これだけ食べてひとりあたり1800円ちょっととは…。ありがとう、大珍樓!
店内1階と2階には、大きな香港のパノラマ写真が飾られています。まだ中環の中国銀行ビルが建築中の写真。もちろんifcのビルもなければ、灣仔のコンベンション&エキシビジョンセンターもありません。なんだかさっぱりとした香港の図。

「この写真は25年前の香港ですよ~」の声に振り返ると、そこには取材時にお世話になった大珍樓社長の陸さん。従業員もたくさんいる大きなお店の社長なんだから日曜日はお休みしたっていいはずなのに、お店が大好きな方なんですねぇ。普通にお店に立って案内しているから、知らない人はだれも社長だなんて思わないだろうなぁ。ご挨拶させていただいたら、ちゃんと記事のことも覚えていてくださいました。うれしいなぁ。社長の「ありがとうございました」に見送られて、大珍樓を後にした一行なのでした。
クラルスさん、ありがとうございました!みなさん、ありがとうございました!
そして、その後のお茶の席で、誰かさんが頬を染めながら恋話を披露するとは思いもよらず…きゃっ♪
※保仔飯(ボーヂャイファン)のボーは、正しくは「保」の下に「火」を書きます。
次回、中華街集合は横浜開港記念日だそーですよ。たのしみっ♪